『Wake up,My Prince 7(Wake up,Sleeping Beauty~千歳side)』(完)

(!!)
今までで一番、凶悪な葵かもしれない、と。
千歳は密かに冷や汗を流す。

こんな風にされてしまったら、素直になるしかなくなるじゃないか。

「さっき言ったろ。ガキみてえなやり方はもうやめだ」
そう言われてしまえば、千歳も納得せざるを得ない。
一足早く、大人への階段を上り始めた葵。

(夢見る時間は、もう終わり……かしら)

どんな想像よりも優しい葵の声。手の温もり。
(夢よりずっと素敵なものを手に入れたんだものね)

「なあ、千歳」
言いながら強く抱きしめてくる葵にやや驚き。
こういう所はまだ子供かしら、と少し笑いながら
「何よ」
と返せば。
「好きだ、千歳」
淀みのない口調で葵はキッパリと言った。

態度で示してから告白だなんて、なんて葵らしいのだと。
笑い、彼の背に手を回しながら千歳は幸せそうに呟いた ―――。

「順番が逆よ、馬鹿……」







(了)




あとがき?


結局、一気にアップしちゃいましたw
二人とも、というか秀一やわぴこも少し大人っぽいですが、一応設定は中学3年です。


卒業が見えてきて、みんながバラバラになるかもしれない、4人でワイワイ出来る時間が短いことをみんなが知っていて、しかし口にはしない……という。


なので少し大人っぽい考え方とかしてると思います(^_^;)


まだまだ書きたい葵×千歳はたくさんありますので、頑張って書いていきますね!


ここまで読んで下さった方、本当にありがとうございます!