2008-04-24から1日間の記事一覧

夢であいましょう 6

「……葵、その。あまり気を落とさないで……」 「……いいんだ千歳……」 数十分後。 酒場の前で暗さ全開でうなだれる葵と、必死で慰める千歳の姿があった。 酒場へ辿り着き、クエストと呼ばれる冒険者への依頼を斡旋する窓口があることを知り、早速訪れた二人だっ…

夢であいましょう 5 (葵の名字は捏造です、ごめんなさい)

「シングルのお部屋、二室でございますね。では、こちらの宿帳にお名前を」 宿のカウンターで羽ペンを渡され、葵はサラサラとサインをしている。 それを覗き込んで、千歳は驚いた。 『Aoi=Kuonji』 ――― クオンジ? 「葵って……クオンジって言うんだっけ?」 …

夢であいましょう 4

葵は散々、店主が呆れてカウンターを離れるくらい悩み抜いたあげく、ようやく一着の法衣を選んだ。 若草色を基調にした法衣で、足元までをすっぽりと覆う白のフレアスカートが清楚な雰囲気を演出するものだった。白いグローブと帽子もセットになっているらし…

夢であいましょう 3

キリークはのどかな村だった。 農業で生計を立てるものが多いのか、畑が村の大半を占めていた。 村の入り口には『歓迎』の看板が立てられており、旅人には友好的なようだ。 「まずは宿屋かな。酒場で情報集めでもいーけど……ってこの村に酒場あんのか?」 キ…

夢であいましょう2

二人で草原を歩き始めて一時間ほどが過ぎただろうか。 何かが近づいて来るのに気付き、千歳は足を止めた。次いで葵も足を止める。 草原の向こうから、砂煙を上げて近付いて来るのは…… 「馬車、か?」 「そうみたいね……」 その馬車は真っ直ぐに二人の方へと近…

夢であいましょう(葵×千歳、秀わぴ)

風がはしる。 いや、これは私の視点? 千歳は空の上から、広がる緑を眺めていた。 自分の体がそこにある、という実感がわかないところを見ると夢らしい、と冷静に判断して 「綺麗なところ……」 景色を眺めることに専念した。 ビルや道路はなく、まばらに見え…

新規パラレル、葵×千歳(おまけで秀わぴ)始めます

パラレルと言うか、なんというか…… 信頼のおける友人に先に少し読んでもらっていたのですが、好評なようだったので…… こちらは多分ゆっくり更新になるかな? 長編の『キスをしよう!』が完結するまでは思い出したように更新していくと思います(笑) とりあえ…